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【断熱vol2】断熱材のススメ – 健康と部屋の温度は比例する!?

ますます「おうち時間」が増加する昨今ですが、皆さんがご自宅に求めることは何でしょう?

過ごしやすさ、落ち着き、おしゃれさなど…様々あるかと思いますが、大前提として「快適性」は外せない要素だと思います。そしてその快適性とは、「お部屋の温度」と深く関係しています。

暖かい家で元気になろう!

暖かい家と寒い家の移動歩数などを比べると、暖かい家に住んでいる人の方が、活動量が多く結果として元気になるというデータがあります。
高齢者になるとただでさえ動くことが少なくなり、そのため運動機能が低下するという悪循環が生まれますが、家が暖かくなると、活動量の維持にもつながり、健康な暮らしに結びつきます。

上記からも、お部屋の温度は健康と大きく比例することが分かるかと思います。
お部屋の温度を快適に保つために重要となってくるのが住宅の「断熱性能」と「気密性能」です。

そこで連載形式で、おすすめの断熱方法について解説していこうと思います。
連載の第2回目は「断熱材」についてです。
これから新築住宅の購入や既存住宅の断熱改修を検討されている方の参考になれれば幸いです。

そもそも断熱性とは?という方は「高気密・高断熱」について詳しく解説した記事があるので確認してみてくださいね。

第1回目「遮熱シート」についての記事はこちらより↓

https://heartfull-village-osaka.com/8167/

3つの熱の種類

室内に侵入する熱は伝導熱・対流熱・輻射熱の3つがあり、形を変えながら移動します。

その中でも断熱材が特に有効なのが下記の2つになります。

  • 伝導熱…物質を通じて熱が移動する
  • 対流熱…液体や気流の流れによって熱が移動する

そもそも「断熱」とは?

断熱とは、字のごとく「熱」を「断」つ、という意味です。

室外の熱は壁や窓などを通して室内に伝わってしまいます。そこで、外壁と内壁の間に断熱材を使用したり、断熱性の高い窓を設置することで熱が伝わることを防いた家の事を『高断熱住宅』と呼びます。

単純に室内の温度を上げるだけであれば、ストーブやエアコンなどの暖房機器を使うことで問題はありませんが、人が感じる温度は単純に部屋の温度だけでは決まりません。

断熱性能が低い家で、暖房機器を使って家を暖めた場合、家の中心近くや上の方の空気は暖まりますが、壁や窓といった周辺部は外気の影響を強く受けて冷気を帯びたままなので、頭はボーっと暑いけど体は寒いという状態になります。

上記の図では同じ室温20℃ですが、室内の表面温度が違うため体感温度に4℃も差が出ています。
このことからも、単純に室内を暖めるだけではなく、外皮の断熱が重要となってくることが分かりますね。

もちろん断熱性が高いと室内から室外への熱の伝わりも断つので、お部屋の温度が下がりにくく光熱費の節約にも繋がります。

断熱材の施工方法は大きく分けて2つ

外断熱(外張り断熱)

外断熱とは「柱の外側に断熱材を張り付ける」工法のことで、つまり家を外側からすっぽり包み込むので非常に断熱性・気密性共に優れています。
熱だけではなく、湿気などからも家を守ってくれるので建物全体が痛みにくく、内部結露の心配も少ないです。
ただし建物全体を覆う必要があるため、内断熱よりもコストが高くなります。

内断熱(充填断熱)

内断熱とは「柱と柱の間など、壁の内側に断熱材を充填する」工法のことで、外断熱よりもコストを抑えることができます。
ただし柱や梁のつなぎ目などを避けて施工しなければならず、隙間ができてしまった際、断熱性が低下したり内部結露の心配も出てきます。
しっかりとした施工を行ってくれる業者選びが非常に大切となってきます。

断熱材の素材は大きく分けて4つ!

無機繊維系

繊維状の素材が絡み合い、繊維の隙間に空気を閉じ込めて断熱効果を生み出す「繊維系断熱材」。
その中でもガラスや岩などの鉱物を原料としたものを「無機繊維系」と言います。

例)グラスウール・ロックウール

木質繊維系

繊維系断熱材の中でも、新聞やダンボールなどの古紙、おがくずなどの木材を原料としたものを「木質繊維系」と言います。
吸放湿性・防音性に優れたものが多く、環境にも優しいとても優秀な断熱材ですが、その分施工会社が少なかったり高価になる傾向があります。

例)セルロースファイバー・インシュレーションボード

発泡プラスチック系

プラスチックを発泡させ、細かい気泡の中に空気を閉じ込めて断熱効果を生み出す「発泡プラスチック系」。
高性能品の中には断熱性の高いガスを閉じ込めたものもあります。

例)ポリスチレンフォーム(押出法・ビーズ法)・硬質ウレタンフォーム・フェノールフォーム

天然素材系

無添加の自然素材を利用している断熱材です。環境に優しいですが高価で、一般的な住宅ではあまり主流ではありません。

例)羊毛(ウールブレス)・炭化コルク

筆者おすすめ!「MOCOフォーム」

出典:日本パフテム「MOCOフォーム」

MOCOフォームとは、水を発泡剤とするノンフロンタイプの新しい現場発泡断熱材吹付硬質ウレタンフォームです。

優れた断熱性能を発揮し、難しいとされる躯体と断熱材の隙間解消、工期短縮、高い防音性など多くのメリットがあります。
また、フロンガスを使用せず、水で発泡する断熱材を採用。アレルギーなどの原因とされている有害物質や、ホルムアルデヒドを発生しないよう健康面にも配慮されています。

現場で発泡し、気密性が高い

ウレタンが形状に合わせて現場で発泡・硬化し自己接着するので隙間なく躯体と一体化します。

さらに10秒で100倍に膨らむのでコストパフォーマンスにも優れた断熱材と言えます。

断熱効果は実証済!

一般断熱工法の家と比べてみるとその差は明確です。
下図の実験結果により、MOCOフォームの性能の高さが実証されています。

まとめ

断熱についての連載vol.2「断熱材」について解説しましたが、いかがでしょうか?
お部屋の温度は快適なだけではなく、家族の健康にも繋がります。
お家の断熱材選びは妥協せず、しっかりと選びましょう。

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